TF-51D 離陸編

DCS World 2.5

今回も離陸の練習に最適なトレーニングが用意されています。確認すると2つ用意されており、最初の一つが「Takeoff Guided Practice」で、これは右上に説明文が出てきてガイドしながら離陸練習が出来ます。もう一つが「Takeoff Solo Practice」でこちらは離陸準備が完了した状態で、ガイドも何もありませんので自由度が高く何度も練習するには持って来いのトレーニングです。
TF-51D 離陸の練習
離陸も難しいので何度も練習するべきです。

TRAINING」では、すでにランウェイで離陸準備が完了している状態からのスタートですが、実際にはランウェイに進入する前に離陸前チェックを行っているべきです。今回の記事は、練習とは別に離陸前チェックも書いておきます。

※「TRAINING」画面で練習する方は、手順が違うので下のボタンから記事をスキップします。
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タキシングからの続きの方はそのままお読みください。
今回もチェックリスト風に説明していきます。

Preflight Check(離陸前チェック)

離陸前には、次のチェックを行いましょう。当然パーキングブレーキは「ON」です。

・各エアコントロールフラップ – 「OPEN」(マニュアル操作)
TF-51D 各エアコントロールスイッチオイルラジエータフラップ及びクーラントラジエータフラップを手動で開いておきます。
操作としては各エアコントロールスイッチのカバーを下げてスイッチを「OPEN」方向に手動で動かすとフラップが開きます。
・プロペラコントロールレバー – 「INCREASE」位置
プロペラコントロールレバーは既に「INCREASE」位置あると思います
・パワーチェック – RPMを2,300にセット
TF-51D パワーチェックRPM計が2,300 RPMになるまで、スロットルをゆっくり進めます。RPM計が2,300 RPMのとき、マニホールド圧力計の値をチェックします。この圧力が飛行場気圧よりも、1/2 in.Hg低い(誤差1/2 in.Hg以内)程度が適正です。もし飛行場気圧を超える場合はパワーが出ないため注意が必要です。
※高度計0表示の気圧校正値はQFEですから、飛行場の気圧です。
・イグニッションシステム – チェック(点火システムのチェック)
TF-51D イグニッションシステムエンジン回転数が2,300 RPMのままで、イグニッションセレクタースイッチを「BOTH」から「L」にして左側マグネトー(磁力発電機)からの電気だけをプラグに送るようにします。このときRPM計のRPM低下量が130 RPM以内ならばOKです。確認後「BOTH」に戻します。
続いて「R」に切り替えて右のマグネトーのみに入れます。低下量の許容値は100 RPMです。確認後「BOTH」に戻します。
・スーパーチャージャー – チェック
TF-51D スーパーチャージャースイッチスーパーチャージャースイッチのカバーを開いてスイッチを「AUTO」位置から「HIGH」に手動で動かし高高度用のスーパーチャージャー設定(ランプ点灯)にします。そのときRPM計の回転数が50 RPM以上低下することをチェックします。チェック後は「AUTO」位置に戻します。
・アイドルスピード – チェック
スロットルをアイドルストップ位置にゆっくり戻し、アイドル回転数にします。回転数が650~750 RPMの範囲であることをチェックします。
・エンジンの加速・減速チェック – チェック
ミクスチャーコントロールが「RUN」位置で、スロットルをアイドル位置から2,300 RPMに滑らかに加速し、異常燃焼やエンジンからの火災が無いことをチェックします。
プロペラコントロールレバーを「DECREASE」位置に引いて、RPMが低下することを確認します。再び「INCREASE」位置に上げて、RPMが戻ることをチェックします。
・油圧圧力計 – チェック
– 機体油圧が800~1,000 PSIであることをチェックします。
・各計器類とスイッチ類 – チェック
TF-51D 離陸前チェック1,000 RPMまで落として、各計器が通常域(緑色の範囲)に収まっていることを再確認します。
– 全ての計器類の正常値内をチェック。
– 全てのスイッチとコントロールが望ましい位置をチェック。
・各エアコントロールスイッチ – 「AUTOMATIC」
オイル及びクーラントラジエータスイッチをカバーを閉じて「AUTOMATIC」に戻します。

TF-51D Radiator Air Control Panel

・ランディングライト – 「ON」
ランディングライトのスイッチを「ON」にします。
・トリムタブ – チェック
– ラダートリム:5°に設定をチェック。
– エルロントリム:0°をチェック。
– レベータートリム:0°をチェック。
・フラップ – チェック
フラップの動作確認と離陸位置に設定されていることをチェック(通常の離陸ではUP位置、最小の離陸では10~20°下降位置)。
・ラムエアーコントロール – チェック
キャブレターのラムエアコントロールレバーが「RAM AIR」位置をチェック(必要に応じて、UNRAMMED FILTERED AIRまたはHOT AIR)。
・ミクスチャーコントロール – チェック
ミクスチャーコントロールレバーが「RUN」位置をチェック。
・エンジンコントロールパネル – チェック
TF-51D エンジンコントロールパネル– スーパーチャージャースイッチが「AUTO」位置であり作動ランプが消灯していることをチェック。
– フューエルブースタースイッチが「ON」位置をチェック。
– オイルダイリュートスイッチが「OFF」位置をチェック
– スタータースイッチカバーが閉じていることをチェック。
– プライマースイッチが「OFF」位置をチェック。
・フューエルシステム – チェック
フューエルセレクターハンドルが「MAIN TANK L.H」位置をチェック。
・ポジションライト – 必要に応じて
翼端(ウイング)と尾部(テール)のポジションライトのスイッチを「BRIGHT(上)」又は「DIM(下)」にします。

離陸前チェックが完了しましたので、離陸するために滑走路へ向かいます。

先ずはタワーに許可をもらいましょう!

「空港名, コールサイン, request taxi to runway」

「 コールサイン, 空港名, cleared to taxi to runway 数字」

パーキングブレーキを解除してタキシングを開始します。滑走路手前で一旦停止し離陸申請を行います。
TF-51D 離陸前チェック中

ノーマルテイクオフ(通常の離陸)

通常の離陸を実行するには、以下の手順に従ってください。

「空港名, コールサイン, request takeoff」

「 コールサイン, 空港名, you are cleared for takeoff when ready, climb 300 at QFE 29.86」

・高度計 – 補正
QFEで気圧高度計をセットしても良いですが、QNH(海抜高度を得るための規正値)のほうが一般的なので、飛行場の高度を指すように高度計を補正します。
・ピトーヒート – 「ON」
電源管理パネルにあるピトーヒート(ピトー管の凍結防止)スイッチを「ON」にします。

・離陸する滑走路エリアがクリアである事、そして最終進入している航空機がないことを確認します。
TF-51D 離陸前チェック中
・離陸許可も出たのでブレーキを解除して、滑走路に進入します。
※機体が転倒する可能性があるため、地上走行中に尾輪をロックしないで40 in.Hgを超えないようにしてください。
Takeoff Guided Practice」も「Takeoff Solo Practice」もこの状態からスタートです。
TF-51D Takeoff Solo Practice

・ブレーキを踏んで、スロットルをゆっくり30 in.Hgまで上げていきます。
準備が出来たらブレーキを放します。
・ゆっくりとスロットルを動かし、50 in.Hgの離陸位置まで開きます。
速度が出ていなくて舵面の効果が弱いため、初めは操縦桿を中立位置より気持ち引き気味に尾輪を押し付けます。対気速度計が70~80 mphあたりを過ぎたらラダーで修正しつつ操縦桿を少し押して尾部を上げます。
※通常の離陸ではMP計61 in.Hgでエンジン回転数が3,000 RPMで離陸します。
・離陸滑走中に確認する計器は、左側にある対気速度計と右側のMP計(マニホールド圧力計)です。
離陸時には、プロペラ機の習性でプロペラが回っている方向へ曲がろうとするので、ラダーペダルで調整しつつまっすぐ進むようにします。
※ここでも重要なのは急激な操作を行わない事です。
・速度が130 mphを過ぎたら離床しても大丈夫です。
TF-51D 旋回傾斜計機体が浮かび上がった直後も、プロペラ機の習性か左側が下がるので、旋回傾斜計を確認しつつ、ボールと針が中心になるように微調整しながら真っすぐ飛ぶようにします。

TF-51D 離陸中

アフターテイクオフ(離陸後)

離陸が完了したら、以下のステップを実行します。

・ランディングギア – アップ
(キー操作:ランディングギア G
TF-51D ランディングギアハンドルアップ170 mphまでにランディングギアレバーを内側に引き上げて、ランディングギアを上げます。レバーが上の位置にあることを確認してください。
ランディングギア警告灯をチェックして、ランディングギアが引き込まれてロックされていることを確認します(ランプが消えます)。
・マニホールド圧力計とPRM計 – 必要に応じて
高度が500 feetに達したら、スロットルを少し戻してマニホールド圧を44 in.Hgに設定し、プロペラコントロールレバーを少し戻し、エンジン回転数を2,700 RPMに調整します。

適切な上昇速度は170 mphです。昇降計を使用して目的の上昇率を設定し、飛行経路を維持するように調整します。

・ラダートリム – 調整
ラダートリムを左に回して上昇時のラダートリムに調整します。
・エンジンゲージ・水温計 – チェック
エンジンゲージ内のオイル温度とオイル圧力が正常な値を示していることをチェックします。水温計も値をチェックします。

上昇中も各計器類は、常に監視しながら通常の範囲内で動作していることを確認します。
※その際、発電機からの適切な充電を示す電流計の表示を必ず確認してください。離陸直後は、充電率が100アンペアを超えてはならず、5分の操作後に通常の50アンペア以下に戻ります。

以下の表を参照して、飛行時のマニホールド圧力とエンジン回転数の制限、およびエンジン計器の制限のチャートを確認してください。
P-51D Table of Manifold Pressure and RPM Limits for Flight & Table of Engine Instrument Limits

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